第312章 若い頃からあなたを狙っていた

朗報は喜びをもたらす。受話器越しに、小野寺彩音は洛条北兎の気分がずっと良くなったのを聞き取れた。

心理カウンセラーが言った通り、永都を離れてまったく新しい環境に移ることは、洛条北兎にとって救いであった。

電話を切り、洛条北兎は病院の新生児科へ行き、保育器の中の息子、洛条嶼を見舞ってから、外へ食事を買いに出かけた。

スイスに到着して一休みした後、彼女は洛条嶼を連れて、同じくヨーロッパ医療のトップクラスであるドイツへと移り、リューゲン島に居を構えた。

歩いていると、洛条北兎は誰かにじっと見られているような気がしてならなかった。しかし、振り返っても、怪しい人影は見当たらない。

洛条北兎が知...

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