第50章 あなたは小野寺彩音が好きで、兄と女を取り合うのが好き

明石珠は教壇に立ち、とうに涙で顔を濡らしていた。

終わった、すべて終わってしまった!

彼女の栄誉も、彼女の人生も、すべて!

これからはきっと、誰からも笑いものにされる!

四季嫦が明石珠のそばに寄って慰めながら、同時にどこか微妙な表情で尋ねた。「珠ちゃん、あなたのGPA、どういうことなの?」

明石珠は四季嫦の言葉が聞こえなかったかのように、突如として責めるような眼差しを彼女に向けた。「古賀硯司はあなたの息子でしょう? あなたの息子がどうして言うことを聞かないの? どうしてあなたの向こう側に立って私をいじめるのよ! なんで自分の息子をちゃんと躾けられないの!」

その狂気に満ちた眼差しに...

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