第57章

藤原宴は手に持っていた抱き枕を投げつけた!

それだけでは気が済まず、テーブルの上のコーヒーカップも手に取って投げつけた。

高田啓介は軽々とかわすと、スマホをカシャカシャと取り出して数枚の写真を撮った。

「今度私に対抗しようと思ったら、私の手の中に何があるか考えろよ。これは君が女に殴られた証拠だぜ。友達たちのグループに流したら、君はもう顔向けできなくなるな。

アジア一の大富豪、藤原グループ社長が、たかが一人の女に殴られたなんてな、ははは」

高田啓介は意地悪く笑いながら言い終えると、藤原宴に殺される前に一目散に逃げ出した。

藤原宴は怒りで胸が激しく上下した。

「高田啓介!」

田村...

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