第209章 この酒には問題がある

北村萌花は裸で湯船に身を沈めていた。温かい湯が体を包み込み、胸元まで満たしていく。

先ほどの葡萄踏みで開いた毛穴から、湯の温もりが染み渡り、心地よい気だるさが体の奥から疲れを溶かし出していくようだった。

不意に浴室の扉が開いた。佐藤健志もまた、一糸まとわぬ姿で浴室に入ってくる。

北村萌花の視線は、健志の彫刻のように鋭い顎のラインから胸板、腹筋へと滑り落ち……さらにその下へ至った瞬間、彼女の頬が朱に染まった。

「今のあなたの頭の中は、ビジネスの計画じゃなくてエロいことで埋め尽くされているわけ? 入ってきた途端に勃起してるなんて」

北村萌花は低い声で呆れたように言った。

健志は手に持...

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