第33章 明らかに君が僕を誘惑した

北村菜々美はかっとなって子供の頬を平手打ちした。

希望に胸を膨らませて子供が出てくるのを待っていたのに、指導教官から聞かされたのは、子供がまったく先生を尊重せず、質問の際に罵声を浴びせ、先生が少し注意しただけで殴りかかったという顛末だった。

北村太陽は泣き喚きながらやり返した。「ママのばか! ママも僕をぶった!」

佐藤和也は彼の手を掴むと、力任せに叩いた。「言うことを聞かないからだ! 来る途中、なんて教えた? 癇癪を抑えて怒るなって言っただろう。これで終わりだ、学校がお前を受け入れてくれないぞ!」

言い終えると、北村菜々美を責め立てた。「全部お前のせいだ。普段から甘やかして、...

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