第29章

ガシャン――。

新藤鈴奈が観念して目を閉じ、襲い来る痛みに身を固くした、その瞬間だった。

どこからともなく飛んできた木の棒が、刃の上に叩きつけられる。

刀は手から弾き飛ばされ、男もぎょっとして目を吊り上げた。

「誰だ! 死にたくなきゃ、余計なことすんな」

男たち三人は、じり、と身構えながら、ゆっくり近づいてくる大きな影を睨みつける。

日はすでに落ちかけ、密林の中は薄暗い。背の高い木々や生い茂った枝葉が光を遮り、揺れる人影だけがぼんやりと見える程度だった。

誰かはわからない。けれど胸の奥に、ぷつりと灯がともる。

新藤鈴奈は声を張り上げた。

「助けて! お願い、助けて!」

必...

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