第44章

「新藤鈴奈さんは骨髄の適合検査を受けるって了承してくれたわ。あとは、どう動けばいいか分かってるわよね」

病院の階段脇で、津田真由は柔らかな笑みを浮かべたまま、目の前の主治医を見つめた。

主治医は媚びるように笑う。

「ご安心ください、津田さん。新藤鈴奈さんの骨髄が、お嬢さんにいちばん合うという結果になりますよ」

津田真由は満足げにうなずき、手にしていたキャッシュカードを彼の手へ滑り込ませた。

「これは受け取って。うまくいったら、あとでたっぷり上乗せするわ」

医師の目がぎらりと光る。すぐにカードを白衣のポケットへしまい込み、笑みを深めた。

「ありがとうございます、津田さん。全力を尽...

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