第7章

おそらく、これまで新藤鈴奈が甘やかしすぎていたのだろう。稲垣日織には、彼女への敬意など欠片も育っていなかった。叱られれば反省するどころか、ますます意地を張るばかりだ。

「ママなんてだいっきらい! もうママなんかいらない。真由おばちゃんがママになればいいの。パパに真由おばちゃんと結婚してもらって、本当のママになってもらうんだから!」

新藤鈴奈の胸は、すっかり冷え切っていた。

きっと、心が本当に離れるというのは、こういうことなのだろう。

この稲垣日織に対して、もう哀れみすら湧かなかった。冷えた声で言い放つ。

「好きにすればいいわ。誰を母親にしたいかなんて、あなたの勝手よ。もう二度と私に...

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