第12章

私も、心の中でそっと息をついた。

千代と花子は世話役という名目でここにいる。けれど実際は、私の監視役だ。

私の一挙手一投足は蓮司に報告される。あの二人に対しても、油断はできない。

とはいえ、これで車庫のおおよその位置は掴めた。しかも、あの鉄扉には自動認証システムがついている。

たぶん――車庫の車を動かせば、門も自動で開く。

あとは車の鍵さえ手に入れば、ここから逃げ出すことだって不可能じゃない。

「千代、花子。二人って夜はどこで休んでるの?」

気遣うふりをして振り向き、私はぱちりと片目をつぶった。警戒を解くため、わざとあけすけに続ける。

「私、寝相があんまりよくなくて。もし夜中...

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