第45章

 一ノ瀬蓮視点

 相沢美月は神谷本邸へ向かった。

 俺の調べでは、あそこへ行けば五割以上の確率で神谷陸と鉢合わせる。

 ――相沢美月が、憎んで憎んでたまらないと自分で言っていた男だ。

 約束どおり、俺は人をつけさせた。

 本来なら仕事だけに意識を向けていればいいはずなのに、この件が頭にちらつくたび、どうにも集中が途切れる。

 秘書の新谷晃は、さっきから何度も意味ありげな目を向けてきていた。

 そしてついに、コーヒーを運んできたついでに口を開いた。

 「社長、相沢さんのこと、心配されてるんですか?」

 俺は反射的に眉をひそめた。

 もちろん、否定するつもりだった。

 だが...

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