第46章

相沢美月視点

 一ノ瀬蓮に抱え上げられて車へ押し込まれ、私は毛布を巻きつけたまま後部座席で縮こまり、警戒するように彼を見た。

 直感で分かる。一ノ瀬蓮の機嫌はよくない。というか……最悪だ。

 彼がここに現れたことも、肝心なところで私を助け出したことも、信じがたい。

 一瞬だけ、一ノ瀬蓮は天が遣わした天使なんじゃないか――なんて馬鹿みたいな考えが頭をよぎった。

 でもすぐに打ち消す。

 一ノ瀬蓮みたいな男が、感情や善意だけで動くはずがない。きっと利益を見ている。私が思い描いたような都合のいい場面なんて、あるわけがない。

 そう思い至った途端、逆に肩の力が抜けた。

「……私のスマ...

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