第6章

ここ数日、私と神谷瑛斗の間には、どこか奇妙な空気が漂っていた。大輝への深夜の告白を立ち聞きしてしまって以来、私の心はかき乱されたままだった。ふとした瞬間に彼を盗み見ては、あの時の言葉を思い出してしまう。彼が私に微笑むたびに、心臓が大きく跳ねた。そして瑛斗も、何かが違うと感づいているようだった。まるで腫れ物にでも触るかのように、私に対して以前よりも慎重になっている。

だが、現実はすぐに私たちを引き戻した。今週末は青川理工大学二〇二〇年卒の同窓会が開かれる。大学時代の皆に会えると思うと、緊張と興奮が入り混じった奇妙な気持ちになった。もしかしたら同窓会で、何か答えが見つかるかもしれない。私自...

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