第130章 誰かがあなたに会いたい

最近ダンたちと過ごすうちに親しくなったからというだけではない。そもそもホウデンの言葉は、誰が聞いても我慢のならないものだった。

 そう、彼らが東部戦場へ命を懸けに来たのは、ソース帝国の領地を守り、ヴィレ帝国の侵略を阻止するためだ。それなのにホウデンは、彼らにタク山脈へ行けと言う。愛する国のために命を捧げるのは当然だ。だが、一人の女のため、それもアネル騎士長を狂ったように貶める女のために、どうしてそんなことをしなければならないのか?

 ホウデンの妻だというだけで?ならばなぜホウデン自身が行かないのだ!ホウデンが新しい女にうつつを抜かし、妻を捨てたことは、彼らも耳にしている。陰では誰もがホウ...

ログインして続きを読む