第75章 戦闘

ここまで考え、第三急行隊の士官は歯を食いしばった。「敵の数を特定できるか?」

偵察兵はすぐさま報告する。「騒がしいですが、人の声は散らばっています。多くても千人かと!」

士官は途端に大喜びした。敵が千人程度なら、こちらの三千人には遠く及ばない。多少の兵力を犠牲にすればこの不測の事態を処理できるどころか、救援信号を送って増援を待つ必要すらない。

「全軍に告ぐ、反撃を開始せよ! 一人も残すな!」

彼は声を張り上げ、攻撃を意味する角笛を吹き鳴らすと、兵士たちは皆奮い立った。

「殺せ!」

無数の兵士が四方八方から飛び出し、外のソース帝国兵と激突した。

アネルと仲間たちは最前線に立ち、剣...

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