第40章 いったいできるのかどうか

霧島絢香はその場に立ち尽くし、ひと言も発しなかった。

九条雅人が言う。

「母さん、別に何もなさそうだし。俺たちは先に戻って祈りの続きをする」

そう言い終えるが早いか、九条未晴の顔色など意にも介さず、霧島絢香の手首をつかんで歩き出した。

礼拝はそのまま続く。

霧島絢香は深く息を吸い、ただお腹の子のためだけに祈った。どうか健康に、無事に育ってくれますように、と。

何があっても、この子だけは必ず——この世に、無事に産み落とす。

九条雅人は横目で彼女を見た。

眉も目元もやわらかく、騒ぎの中にあっても、彼女だけが静かに落ち着いているように見える。

薄い唇がわずかに動く。言葉が喉まで出...

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