第16章 不貞の現場を押さえる

「美月、長谷川遥斗って本当にあなたに甘いよね。まだ付いていって数日でしょ? 上から下まで、外も中も別人みたい。何倍も綺麗になったじゃない」

「遥斗は確かに優しいわ。欲しいものは何でもくれるし、私のアクセサリーだって全部、彼が自分で選んでくれたの」

林田美月はオーダーメイドのトレンチコートを羽織り、手首と首元には眩い宝飾がきらめいている。血色のいい白い頬にはどこか刺々しい気配が滲み、細めた目には誇示するような得意げな光が宿っていた。

隣にいる女は羨望を隠しきれない顔で見つめ、子分みたいにバッグまで持ってやっている。

「その首のダイヤモンドのネックレス、すっごく綺麗……こんな大きい石、見...

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