第21章 浮気の焼きもちを焼く

長谷川遥斗は言い捨てるように最後通告を突きつけると、諏訪詩織に反論する隙すら与えなかった。次の瞬間、彼女の身体を横抱きにして抱え上げ、そのまま大股で玄関へ向かう。

諏訪詩織は、ここまで強引だとは思っていなかった。こちらの意志など最初から聞く気もないらしい。腹が立って、思わず拳で彼の胸を叩く。

「帰らない! 長谷川遥斗、いい加減にして。私は人間よ、物じゃない。好き勝手に運ばないで!」

長谷川遥斗は氷みたいな表情のまま、彫りの深い横顔を険しくして言い返す。威圧感が、容赦なく滲む。

「おとなしくしろ。外は雨だ。濡れたら面倒だろ」

いつもは紳士ぶっているくせに——こんな無茶をする男だったな...

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