第30章 男女の双子を身ごもる

林田美月の言葉に、長谷川遥斗はその場で固まった。驚愕の視線が、思わず彼女の下腹へ落ちる。

「……本当に、男女の双子なのか?」

もし本当なら、これ以上ない朗報だ。

一度で息子も娘も手に入る。二度目の妊娠を待つ必要もない。

林田美月は腹を少し突き出してみせ、得意げに笑った。

「私が嘘つくと思う? 先生が言ったのよ。胎児の心拍が二つ、聞こえたって」

胸の奥で、彼女は確信していた。

最初から子ども一人でも長谷川家での立場は盤石になるはずだった。それが二人となれば——これから先、誰も自分を軽んじられない。

長谷川遥斗は眉を上げ、彼女の身体を抱き上げると、宝物でも扱うように病床へ下ろした...

ログインして続きを読む