第41章 林田美月のいとこ

「諏訪詩織って、ほんっと図々しい。反省の色もゼロじゃない。ああいう女はさっさと牢屋にぶち込むべき!」

レストランの一角。ローズピンクのワンピースを着た少女が、整った小さな顔いっぱいに怒りを滲ませた。

向かいに座る女は白いベアトップのドレス姿。おだやかな面差しに薄い微笑みを浮かべながらも、どこか陰って俯く。

「……相手が悪いの。背後に長谷川遥斗がいるんだもの。倒すのは簡単じゃないわ」

伏せた睫毛。沈んだ声色。

それは少女の目には、踏みにじられた我慢そのものに映った。

「美月お姉ちゃん、安心して!」

東山寧々が、ばんっとテーブルを叩く。周囲の視線が一斉に向いたが、本人は気にも留めな...

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