第83章 長谷川家を継いでくれ

林田美月はすぐに我に返ると、憎々しげに鈴木丈史を睨みつけた。

「ふざけたこと言わないで! この子は私と長谷川遥斗の子よ」

鈴木丈史は、ここまで来てもまだ言い逃れをするのかと鼻で笑う。

「いいじゃん。DNA鑑定しようぜ。俺の子じゃないって証明できたら、俺は手を引く」

――そんなこと、できるはずがない。

美月は、妊娠がわかった時点で一度調べていた。

そのときは、せめて遥斗の子であってほしいと願った。

だが結果は、願いを笑うみたいに残酷だった。

一人でも厄介なのに、二人揃って脅してくる。

怒りで内側が爆ぜそうなのに、目の前の男には逆らえない。美月は歯を食いしばり、捨て台詞を叩きつ...

ログインして続きを読む