第175章 愛する人とは生死を共にするべき

村上明慶の名前が出た瞬間、黒田星奈の表情が凍りついた。

「彼は私の愛する人よ。私が愛する人を連れ去って、何がいけないの?」

その特殊警察の名は京藤宏史。彼は暗い瞳で黒田星奈を見つめた。

「わかっているはずだ。国家が一人の研究者を育てるのに、どれだけの犠牲を払ったか。村上明慶は君にとっても、我々にとっても重要な存在なんだ」

黒田星奈は目の前の京藤宏史を睨みつけ、無言を貫く。

京藤宏史と黒田星奈は幼馴染の間柄だった。

かつて村上明慶が事件に巻き込まれた後、京藤宏史は黒田星奈に想いを告げたことがあったが、彼女はそれをきっぱりと拒絶した。彼女は彼を案じ、多くの令嬢を紹介しようとしたが、京...

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