第200章 人として欲張りすぎてはいけない

鈴木七海は一呼吸置き、会場を見渡した。

皆、顔を見合わせるばかりで、誰も答えない。

「もっとも、私は新人にチャンスを与えることにやぶさかではありませんが」

鈴木七海は壇上の翁長久に向かって、軽く手を振った。

「翁長、よくやったわ。もういい、下がりなさい」

翁長久は慌てて壇上から降りたが、その顔色は蒼白だった。

佐藤北斗が鼻で笑い、反論する。

「鈴木社長、何を生き急いでいる? 翁長の話は素晴らしかった。我々にはまだ質問がある。翁長を戻せ」

「そうだ、私にも不明な点がいくつかある。鈴木社長、翁長にもっと詳しく説明させたまえ」

別の株主も不愉快そうに眉をひそめた。

中平記由は鈴...

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