第214章 彼女と一緒になるのは相応しくない

今日、鈴木七海はけじめをつけなければならない。寒川行雄にこれ以上、自分という人間に時間を浪費させるわけにはいかないのだ。

「それに、愛には『守る力』が必要だってこと、分かってる?」

寒川行雄は泣き出しそうな顔をした。これほど長身でハンサムな男が、今にも涙をこぼしそうなほど情けない表情を浮かべている。

その様子を見た鈴木七海は、つい厳しい口調で叱りつけた。

「泣くんじゃない!」

だが、どう堪えようとしても、情けない涙が頬を伝い落ちる。

彼が鈴木七海の言いつけに背いたのは、これが初めてだった。

「俺を振っておいて、泣くことさえ許してくれないのかよ」

今の寒川行雄は、まるで捨てられ...

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