第232章 そして星辰グループ鉄の三角形

山下真衣はついに安堵の息を漏らした。

あれこれと思い悩んでいたのは、鈴木七海に迷惑をかけてしまうのではないかと案じていたからだ。彼女がそこまで無理をしていなかったと知り、ようやく少しだけ心が軽くなった。

「わかった、行こうか」

山下真衣が頷くと、二人は車に乗り込んだ。

車が走り出す。山下真衣が窓の外へと視線を向けると、ちょうど一際そびえ立つ摩天楼が目に入った。それはまさに中村グループの会社ビルだった。

すでに後方へと遠ざかっていくその高層ビルを振り返り、彼は瞳を瞬かせた。まるで、自身の過去に別れを告げているかのようだった。

「やっぱり、少し気になるんだ。中村グループの鉄の三角形が...

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