第244章 婚約解除

鈴木七海は背もたれに寄りかかり、淡々と言った。「株式はもう林原宏に売却したわ。欲しければ彼から買い戻せばいいけど、売ってくれるかどうかは彼の気分次第ね。ここまで来たら、何を言っても無駄よ。家に帰りなさい。せめてあの愚かな父親の機嫌でも取れば、少しは生活の足しになるかもしれないわ」

佐藤北斗は絶望のどん底に突き落とされ、なす術もなかった。

青崎由佳に支えられ、ようやくのことで立ち上がる。

蒼白な顔のまま、心乱れる思いで佐藤家へと戻った。

不安に駆られながら父親の部屋の扉を開け、強張った足取りで中へ入る。

青崎由佳は怯えた表情で彼にぴったりとついていた。

「父さん、戻りました」

「...

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