第312章

その言葉を聞き終えると、白崎敏也の眼差しは氷のように冷たくなった。

「俺が無理やり婚約を迫ったとでも言うのか? すべてはお前自身が選んだ道だろう。お互いわかっているはずだ、俺の前で純愛ごっこをするのはやめろ。お前がいかに底の浅い偽善者か、俺が一番よく知っている」

「白崎政光と共に育ったお前が、俺に愛情など抱くはずがない。あの時、政光が交通事故で生死の境を彷徨っているのを見て、お前は残酷にもあいつを見捨てて俺を選んだ。口を開けば愛していると嘘ばかり吐くが、お前が愛しているのは俺の背後にある白崎グループの財力だけだ」

敏也は冷笑を浮かべた。

「俺たちは元々利益のために結びついただけの関係...

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