第113章

水無瀬柚季と雨宮澪が去った後、椎葉櫂は鷺沢雪紘を手伝って部屋の片付けをしていた。今日は使用人が不在のため、彼は手を動かしながら口を開いた。

「結局、最後にあんたのそばに残るのは俺ってわけだ」

 鷺沢雪紘は冷ややかに言い放つ。

「帰っていいぞ」

「つれないこと言うなよ。せっかく家政婦代わりになってやってるのに」

 鷺沢雪紘は洗った皿を食洗機に入れると、くるりと背を向けリビングへと歩いていった。白湯を注ぎ、両手で包み込むように持ったが、口をつけようとはしない。

 その様子を見て、椎葉櫂が尋ねた。

「まだ水無瀬柚季のこと考えてるのか?」

「鴉城咲夜がこのまま引き下がるわけがない」

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