第123章

光は指折り数えて、自分の誕生日があとどれくらいで来るのかを確かめていた。

 残すところあと三日。彼女は興奮冷めやらぬ様子でパパの元へと駆け寄った。

「パパ、ママも呼んで一緒にお誕生日会したいな」

「もちろんいいよ。でも、パパからは呼べないんだ」

「どうして?」

「パパが電話しても、ママは来てくれないからさ」

 光にはその理由が飲み込めなかった。

「パパが悪いことして、ママ怒っちゃったの? じゃあ、パパが『ごめんなさい』して、ママのご機嫌とらなきゃ」

 鷺沢雪紘は少しの間沈黙し、それから言い聞かせるように語りかけた。

「パパは確かに悪いことをした。でもね、ママは今、パパに会い...

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