第132章

「私はあなたに会いに来たわけじゃないの。私に出て行けなんて言う資格、あなたにはないわ」

 鴉城咲夜は雨宮澪を乱暴に押しのけ、鷺沢雪紘の前に歩み出た。

「雪紘お兄さん、もう探すのはやめて」

 鷺沢雪紘は一語一句、噛み締めるように言った。

「どういう意味だ」

「見つかるはずないわ。誰かが本気で誰かの世界から消えようと思ったら、それはとても簡単なことなのよ。何の手がかりもないのに、どうやって水無瀬柚季を探すつもり?」

「お前には関係ない」

 鷺沢雪紘の表情は凍てつくように冷たく、鴉城咲夜に対して一片の忍耐も持ち合わせていなかった。

「さっさと失せろ。顔も見たくない」

「雪紘お兄さ...

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