第133章

雨宮澪はそれを聞くや否や、血相を変えた。

「雪山なんか行ってどうするのよ? 水無瀬柚季が雪山旅行に行きたいなんて話、一度も聞いたことないわ」

 椎葉櫂は彼女を一瞥したが、何も言えなかった。

 この時期、この状況だ。観光でないことは明白である。

 だが、一体何が目的なのかについては、今は口を閉ざすべきだと判断した。

「そっちは何も情報なしか?」

 鷺沢雪紘の鋭い視線が椎葉櫂に向けられる。

 椎葉櫂は観念したように口を開いた。

「さっき外で電話を受けたんだ。水無瀬柚季の最近の足取りを洗わせたんだが、妙なことがわかった。数日前、俺の友人がツアーで雪山に行ったんだが……結局、生きて戻...

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