第243章

雨宮澪から、折り返しの電話がかかってきた。

「柚季、何してるの? どうしてLINE返してくれないの?」

 水無瀬柚季はわずかに眉を寄せ、しかし声色は平穏を保って答えた。

「ごめん、ちょっとバタバタしてて」

「はあ……」

 雨宮澪が電話の向こうで溜息をつく。

 水無瀬柚季がふと顔を上げると、カフェの中にいたはずの椎葉櫂と、あの女性の姿はすでに消えていた。

「会って話そうよ」

「ええ、わかったわ」

 二人は夜に会う約束をした。

 だが、指定された場所に水無瀬柚季が到着した頃には、雨宮澪はすでにかなりの量の酒を煽っており、泥酔状態だった。

「柚季、来てくれたんだ……」

 水...

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