第248章

「どうして行かせてくれないの?」と水無瀬柚季は問いただした。

「あいつ、明らかに君に対して下心があるだろう」

 鷺沢雪紘は麦冬のあの視線を思い出すだけで、殺意すら湧いてくる。アクセルを全力で踏み込み、あの男を空の彼方まで吹き飛ばしてやりたい衝動に駆られた。

 何様のつもりだ。

 俺の柚季を狙うなど、身の程知らずにもほどがある。

「もう参加するって約束したの。今さら断れないわ」

「なら、俺も行く」

「ついて来てどうするの? どういう立場で?」

 そのイベントは鷺沢雪紘とも、彼のグループとも何の関係もない。

 彼が行くとしたら、立場は一つしかない。

「君の家族として行く、じゃ...

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