第287章 私を信じて

「いや、ないよ」

神宮寺蓮は首を引き締まり、一切の思案の隙もなく、きっぱりと答えた。

その言葉に、西園寺希美は少しばかり驚きを覚えた。神宮寺蓮の成長の軌跡は、大半の御曹司たちと同じようなものだろうと彼女は勝手に想像していたからだ。何しろ、あの温厚な公子として名高い西園寺雅史でさえ、幼い頃にアフリカへ狩猟に出かけたことがあるくらいなのだ。

しかし、驚きはしたものの、西園寺希美は特に顔に出すことはなく、ただふっと微笑んだ。

「それならおめでとう。初めてでそんなに大きなウサギを仕留められるなんて」

実におざなりな返答だった。

だが、神宮寺蓮もそれを気にする風ではなかった。ウサギがキッチ...

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