第6章

 式場は未だに騒然としていた。招待客たちがスマートフォンを掲げて撮影を続ける中、「白瀬ウェディングスキャンダル」のハッシュタグがトレンド入りを果たしている。

 柚人は一切意に介さなかった。

 澄花は床にへたり込み、彼のズボンの裾にすがりつこうと必死に手を伸ばす。

「柚人、違うの、説明させて……」

 柚人は一瞥すらくれず、その手を冷酷に振り払った。

 冬木家の父親が血相を変えて駆け寄ってくる。

「白瀬さん、両家の提携プロジェクトは……」

「白紙だ」

 柚人は冷たく言い放った。

「すべての提携を即刻打ち切る。違約金ならこちらで支払ってやる」

 冬木家父親の顔からさっと血の気が...

ログインして続きを読む