第125話

陽の光が、平手打ちのように顔を打った。

目をこじ開けた途端、すぐに後悔した。

口は乾き、背中は痛み、太ももはまるで六インチのヒールでスクワットでもしたかのように軋んでいた。もちろん、そんなことはしていないけれど。

動けなかった。死体みたいに羽毛布団にぐるぐる巻きにされていたからだ。

唸り声をあげ、忌々しいそれを蹴り飛ばして、身を起こした。

髪が顔の片側に張りつき、左のイヤリングがなくなっていた。

部屋には洗い立てのリネンの匂いと、微かなコロンの香り――アシュトンの匂いがした。

そうだ。彼が私をバーから引きずり出してくれたんだ。

その後の記憶は、ぷつりと途切れている。

ナイトスタンドからスマホを...

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