第151話

体を乗り出し、俺たちの間の距離を詰めた。

「さっきは随分と威勢がよかったじゃないか、好き放題まくし立てて。その自信はどこへ消えたんだ?」

「警察を呼ぶわよ!」ハーパーが弱々しく声を上げた。

「どうぞご自由に。この騒ぎを起こしたのはお前だ、俺じゃない。警察を呼んだら、お前が連れて行かれることになるぞ。嫌がらせ、暴力の扇動、暴行」俺は鼻を鳴らした。「それに公の場での泥酔。ったく、朝の十時から飲むやつがどこにいる?」

ハーパーはスマホに手を伸ばしたが、その途中で動きを止めた。

さらに身を乗り出し、鼻先が触れんばかりに顔を近づける。「投稿を消せ。インスタグラム、X、全部だ。今すぐ」

彼女の指がぴくりと...

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