第180話

アシュトンが私の指を握りしめた。「落ち着いて。後で時間があったら、プレゼンを見に行くから」

私は一人で中に入った。

受付のスタッフが私のバッジをスキャンし、スマートフォン、スマートウォッチ、それに一度も使ったことのないフィットネストラッカーまで預けるよう指示した。

これから八時間、外界との接触は一切禁止。

私の部屋は箱のようだった。広さはたぶん十二平方メートルほどで、壁はオフホワイトに塗られ、窓はない。

金属製の椅子が一脚、作業テーブルが一つ、そしてその表面にはスタイラス付きのタブレットが固定されていた。

隅には、引き戸の奥に隠れるようにトイレが設置されている。

きっかり九時、スクリーン...

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