第208話

彼はシーツの向こうから手を伸ばし、私の肩を軽く突いた。「大丈夫、配慮してくれる人たちだよ。約束する。ニヤニヤしたり、気まずそうな顔をしたりしない。そんな素振りは見せないから」

私は返事をせず、ただ羽毛布団を頭まで引きかぶって、その中に埋もれていた。

再びマットレスが沈む。

アシュトンが布団の中に滑り込んできて、私の耳にキスをした。

「何時間も前に届けてくれたんだ。君は寝てたけど……でも、今は起きてるだろ」

この先どうなるか、手に取るように分かった。

彼が私を越えて腕を伸ばし、ナイトスタンドの上を指先で探るのが聞こえた。

包装がカサリと音を立てた。

昨夜のことは……衝動的だった。

あの場の雰囲気...

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