第28話

三十秒後、ボールルームの中央に設置された巨大スクリーンが、まるでハリウッドのプレミア上映会のように、くっきりと映像を映し出した。キャサリンの腕に浮かぶ汗の粒まで捉えるほど、細部まで鮮明だった。

開け放たれたドアの近くに立っていた私からは、階下で繰り広げられる惨劇が完璧に見渡せた。

リースはぐるりと振り返り、キャサリンを睨みつけた。「ミラベルが問題を起こして、テーブルクロスを引っぱって君のせいにしようとしたと言ったな。だったら説明してくれ。あの映像では、クロスを引っぱっているのは君の手で、ミラの姿はどこにもないのはどういうわけだ?」

キャサリンは合図でもあったかのように泣き崩れ、ダイヤモンドのイ...

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