第318話

私を見ると、リースの唇に微かな笑みが浮かんだ。「来てくれたんだな」

彼はすぐに車から降りて、私のそばへやって来た。「ミラベル……まだ俺を信じてくれるんだな」

「あなたを信用してるわけじゃない。あなたがどんなゲームを仕掛けてくるのか、確かめたいだけ」私は冷たい声で言った。

「構わないさ。今回はゲームなんかじゃないって、信じてくれるようになる。俺と昼食に来た価値があったって、思ってくれるはずだ。どこへ行きたい?」その目は柔らかく、口調は穏やかだった。

「道の向かいのレストラン」私は言った。私がここに来たのは真実のためであって、彼のためではない。

「分かった」

レストランはかなり混んでいた。私は個室...

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