第323話

「嫌よ」私はきっぱりと言った。

「彼があなたを愛していなくても?」

「ええ、それでも。それに、私がこの話を切り出さない限り、アシュトンも絶対に口にしないはずよ。つまり、あなたは永遠に彼と結婚してローラン夫人になることはできない。一生を無駄に待って過ごすのね」声に勝利の色を滲ませながら、私はジュヌヴィエーヴをまっすぐに見つめた。「どんな気分? 私を憎んでいるのに、まったくの無力だなんて」

「何の意味があるの、ミラベル? こんな風にアシュトンにしがみついて、何を得るっていうの? あなたはみんなを不幸にしているわ――あなた自身も、彼も、そして私も。ただ値段を言って。彼のもとを去るのにいくら欲しいの?...

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