第385話

からかっただけなのに、なんだか自分で招いた事態って感じだ。

アシュトンは私の手を取ると、その甲に唇を寄せた。電気が走ったみたいに、その場所がじんじんと痺れる。

「その通りだよ」と彼が囁いた。

「変なことしないでよね。絶対させないから。必要なら、力ずくでも抵抗するわ」

彼は薄く笑みを浮かべ、あの腹立たしいほど落ち着いた声色に戻った。「いつものやつはさておき、まだ試してないことがたくさんあるんじゃないか? 例えば……」彼は言葉を引っ張り、片眉をくいと上げると、視線を下へと滑らせた。

その視線を追って、私も目を落とす。

顔が一瞬で熱くなり、想像してはいけないような光景がいくつか頭をよぎった。

彼は私...

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