第387話

産休に入る前の助産師さんには、赤ちゃんが泣くたびに抱き上げるのはやめるようにと言われていた。

抱き癖がついてしまうし、長い目で見れば自分たちの体力を消耗させるだけだと、彼女は忠告してくれたのだ。

だが、今の私たちに選択肢はなかった。それが唯一、効果のある方法だったからだ。

アシュトンは二人を縦に抱き、それぞれの肩に一人ずつ乗せる。小さな顎が彼の肩に乗っかっていた。そうしないと、お腹が張って苦しいのを和らげてあげられない。横抱きにすると、余計にひどくなってしまうのだ。

その間、私はランプをつけ、机に座って本棚を漁り始めた。

「何を探してるんだ?」とアシュトンが尋ねた。

「赤ちゃんの夜泣きをなだめ...

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