第85話

ありとあらゆる視線が私たちに突き刺さるのを感じた。

アシュトンは……まあ、アシュトンだった。

まるで歩く芸術品。

だが、ただ美しいだけじゃない。

危険な美しさだ。

崖を描いた超写実的な3Dアートみたいに。長く見つめていると、落下する感覚に襲われる。

私? 私も悪くはなかった。

彼ほど天使っぽくはないかもしれないけど、人前に出ても恥ずかしくないレベルなのは間違いない。

でも、この場の空気を凍りつかせたのは、見た目じゃないとわかっていた。

私が彼と腕を組んでいる、その様子――気楽で、親密で、まったく気負いのないその仕草のせいだ。

何度も練習した(まあ、その甲斐はあったわけだけど)おかげで、私たちは...

ログインして続きを読む