第152章 女の電話

メッセージを読み終えると、温井知夏はすぐに折り返しの電話を入れた。

その頃――。

返信がなかなか来ず、黒崎冬馬は書斎を行ったり来たりと落ち着かない。

と、不意にスマホの着信音が鳴った。

冬馬は足早に机へ戻り、端末を掴んで通話に出る。声には、抑えきれない昂ぶりが滲んだ。

「知夏」

低く沈んだ男の声が、スピーカー越しに響く。

温井知夏は目を伏せるようにして、焦りを隠しきれないまま切り出した。

「あなたのメッセージ、さっき見たの。今すぐ鈴木慶輔に会いに行きたい」

「いい」

黒崎冬馬は一拍置き、淡々と付け足す。

「迎えに行く」

知夏は本当なら断るつもりだった。だが、鈴木慶輔が...

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