第195章 どさくさに紛れて得をする

翌日。

温井知夏は目を覚ますと、何気なくスマホでニュースを開いた。すると、自分のスタジオがトレンドに上がっているのが目に飛び込んできた。爆発的な伸びではない。けれど、確実に火がつき始めている。

コメント欄はすでに、騒然としていた。

「このスタジオ新しくない? 無名のくせにデザイン案の単価だけは高いけど、実力あるの?」

「ここ知ってる。応募したけど落とされた。ちっさいスタジオのくせに要求だけ一丁前、何様だよ」

「うちの従姉、名門卒なのに断られたんだけど。しかも仕事の質が最悪って噂あるよ」

「社長が人の男に手を出した浮気相手なんだって。本妻が乗り込んで大揉めしたらしい。見苦しかったっ...

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