第37章 温井家へ重び戻る

「何を教えたんだ?」九条司は目を丸くした。

九条杏奈はぱちぱちと瞬きをして、包み隠さず言った。

「おばあちゃんがね、ママに戻ってきてもらいたいなら、ママにいっぱい優しいこと言って、たくさん甘えなきゃだめだって。パパ、安心して。あたし、ちゃんといい子にする!」

娘のその言葉に、九条司の胸は複雑に揺れた。

「杏奈……お前、少し大人になったな」九条司は息を吐く。

九条杏奈の瞳に不安が滲む。

「パパ、ママにいなくなってほしくない」

九条司はしゃがみ込み、小さな体をぎゅっと抱きしめた。

「……パパが悪かった」

掠れた声で、九条司は誓う。

「パパが頑張って、ママの気持ちをもう一回こっ...

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