第49章 ずっと一人の女の子のことを考えている

温井知夏は首をひねって彼を見た。なぜだか、この先の言葉を聞きたくなる。

黒崎冬馬の視線は一瞬たりとも逸れない。そのまま、背筋がひやりとする一言を投げてきた。

「俺はいつでも、温井さんにその場で検査されるの歓迎だ」

……検査って、なにを?

服を脱げってこと?

そこまで想像した瞬間、温井知夏は考えるのも怖くなって、ほとんど逃げるように背を向け、足早に家へ戻った。

背後から、低いのにどこか楽しげな笑い声が、かすかに追いかけてくる。

その声を聞いていると、理由もなく腹が立つ。

けれど今日、黒崎冬馬が身を挺してくれたこと。今まで彼が自分にしてきた数々のことが頭をよぎって、結局、気持ちは...

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