第7章
その日の夕方、咲良はスマートフォンを三脚にセットして、私に録画の仕方を教えてくれた。
「ママらしく、自然にやればいいから」咲良が言う。「何があったか、話して」
私はドリーの家のソファに座り、その小さなカメラのレンズを見つめ、深呼吸をした。
『こんにちは、由紀子です。五日前、夫が宝くじで三百万ドル当てました。そしたら私と離婚すると言い出し、子供を連れて家から追い出されました。でも、その新しい彼女は既婚者で、夫のお金を盗んでいた詐欺師だったんです』
私は一度、息を継いだ。
『今は、みんな一文無しです。でも、子供たちは私のところに戻ってきてくれました』
信じられない。友達のトレ...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章

5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章


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