第11章 発見

月乃がケガをしたのは木曜だった。金曜は一日休んだだけで、あっという間に週末が来る。来栖琴音はまた適当な理由を作って、川島治を家に残し、月乃のそばにいさせた。

家にいるあいだ、琴音の視界に入っている限り、治は月乃に付き添っている。だが一度でも視界から外れると、決まってベランダに出て電話をしていた。

琴音が近づけば、治は慌てて通話を切り、何事もなかったように部屋へ戻ってくる。

見張っている間ですらこれだ。外へ出た瞬間、治はきっと羽を伸ばし、飢えたみたいに愛人と身体を重ねるに違いない。

琴音は無意識のうちに、その「女」の顔に親友の顔を重ねてしまい、ぞくりと全身が粟立った。

もし――社長奥...

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